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八千代座にて無声映画弁士付き上演会+シンポジウム開催のお知らせです。

こんにちは、デンキカンです。

2018年91日(土)、山鹿市地域振興公社(八千代座)と、熊本大学教育学部、早稲田大学演劇博物館の三者主催により、八千代座にて無声映画の弁士付き上演会+シンポジウムが開催されます。

歌舞伎式劇場として明治44年(1911)に創建された山鹿市の国指定重要文化財・八千代座は、長らく山鹿と熊本の文化拠点として、歌舞伎をはじめ各種演劇、琵琶や洋楽のコンサート、さらには演説会や株主総会、戦時中には教室としても使用されてきました。昭和に入ってからは、頻繁に和洋様々な無声映画、トーキ映画が上映され、その中には“日独伊三国同盟”を反映して、ムッソリーニに関するイタリア映画の上演も確認することができ、当時、世界中の劇場が担っていた、娯楽と教育、そしてマスメディア(ニュース性、政治広報性)という大きな役割の実態を見ることができます。
その後のテレビの普及により、八千代座は“マスメディア”の地位を奪われ没落しますが、皆さんご存知のように、平成の大改修、そして坂東玉三郎さんの公演などにより再び街のシンボルとして蘇りました。さらに大正、昭和の興行史料が建物や小道具など現物と共に数多く残っているという点で全国的に見ても唯一無二の存在で、熊本大学の研究グループが主となり2018年3月にローマの日本文化会館で実施したシンポジウムでは、その劇場の魅力と価値を劇場の本場のイタリア人にも広く知ってもらうことができました。

さてこの度の映画イベントは、八千代座の経営母体となる山鹿市振興公社、そしてこれらの調査を行ってきた熊本大学の八千代座研究グループ、さらに演劇・映画史料を数多く所蔵する早稲田大学演劇博物館が共同で実施するもので、国内の著名映画研究者によるレクチャーとシンポジウムとともに、熊本出身の徳富蘆花による台本の映画《不如帰》、八千代座で上演された《忠治旅日記》、そして、チャップリンの《チャップリンの放浪者》の3本を、それぞれ今国際的に活躍する弁士の片岡一郎、山内奈々子両氏の語り、そして何より、早大演劇博物館の貴重コレクションである、大正〜昭和にかけての無声映画のためのオリジナル伴奏楽譜を、和洋合奏バンドによって上映・演奏致します。

当日は八千代座の中庭には屋台が並び、劇場内から縁側を通して“外”が直接つながるという空間の中、足を延ばしながら“人が演じる映画”を観る、という八千代座でしかできない経験を、様々な観点から楽しんで頂き、劇場に足を運ぶことの価値、そして八千代座の価値をぜひ肌で感じて頂ければと思っています。
なおイベントは朝11時より18時を過ぎる長時間のものですが、その間出入りは自由、劇場内での飲食も可能、お子様連れも歓迎で、すべて入場は無料。シンポジウム、アフタートーク部においては、フロアの皆様から研究者、演者への質問等の参加も歓迎です。

http://www.waseda.jp/prj-kyodo-enpaku/enhancement/H30_yachiyoza.html